神官トーアと勇者の血脈
夏の終わり。奏女ナターシャの朝食に間に合う。イム茶好きとは健康志向な奏女のようだな。
エルネア杯もクライマックスで、トーアがギブルを買っているアゼル・ジュガーノフは順調に勝ち進んで来た。
初期国民キャサリン・ジュガーノフを皮切りに毎世代勇者や龍騎士を輩出しているジュガーノフの血が弱いわけないのだ。それなのにアゼル君のギブルのオッズは最低グループの23倍スタート、最終的にも最低グループの15倍なので、オッズの配当よくわからない。今年は稼がせてもらうぜい。
ちなみに『王国の記録』によると我がミリー国の歴代龍騎士は次の通り。
181年 ジェイラス?
205年 キラ・グリニャール(2代目PC 近衛騎士)
209年 レズリー・ジュガーノフ(2代目PCキラの夫 山岳兵)
217年 メンチュ・マーウィン(山岳兵)
221年 ハンナ・ジュガーノフ(3代目PC 山岳兵)
225年 ハンナ・ジュガーノフ(3代目PC 山岳兵)
229年 カムイル・ジュガーノフ(3代目PCハンナの息子 山岳兵)
233年 ハイリ・ラムレイ(4代目PC 魔銃兵)
237年 フェリーチェ・マーウィン(山岳兵)
初期国民キャサリン・ジュガーノフは龍騎士こそ取りそこねたものの対人戦ではほぼ無敗の勇者であったのでエルネア杯はNPC山岳兵が強いような気がする。
初期国民で竜騎士の称号を持つ次の二人の記録が『王国の出来事』に書かれていないのが気になる。
マドック・ジョンソン(192年の時点では龍騎士の称号・龍騎士の銃持ちの魔銃兵)
ついでに、ミリー国の初期国民で勇者の称号を持つ者を調べた。
ラシェル・ラプシン(農場管理官)
シド・グリーソン(近衛騎士)
ヴィヴィアン・シャピー(魔銃兵 勇者の剣持ち マルチェロの妻)
マルチェロ・シャピー(魔銃兵 勇者の剣持ち ヴィヴィアンの夫)
ディルドレ・ジョンソン(近衛騎士 龍騎士称号を持つ魔銃兵マドックの妻)
現状のNPCの仕様では、龍騎士まで登りつめた武術職NPCが武術職をやめて農場管理官になるようなことはあまり起きないので、ラシェル・ラプシンの例は面白いかもしれない。勇者ではないが、初期魔銃導師アリサ・ジャブイユの夫ヴァンサン・ジャブイユが剣技の達人称号を持ちながら国民姿で魔銃導師居室に暮らしているのが、なんとも言えず「享楽的な性格」らしくて好きだ。
さて、エルネア杯決勝は想定通り山岳家同士の戦いになった。
山岳兵は環境に恵まれているので、山岳が強いタイミングだと剣も銃も全く歯が立たない。
アゼルの妻ガラテアと…
アゼルの長子イゾルデはそっくりな美人さん。イゾルデはついこの間カラスコ家から婿を取ったばかり。ジュガーノフ家の美貌も名誉も陰る気配がない。
かわいらしい生徒カリーナちゃんと友達になったり、
イレーヌさんとのんびり帰ったりして241年の最後の夏の宵は過ぎていった。
秋がはじまり、
イレーヌさんは上質な既婚者の服にお着替え。
アゼル君の優勝を願ってトーアは虹色の花を渡す。
お守りの差を差し引いても余裕のあるアゼル君の試合運び。
今回もジュガーノフ家が勇者の称号を勝ち取った。
バグウェルに勝つことはできるのか?ジュガーノフ贔屓として是非応援したい。
競技場から帰る途中、トーアと因縁浅からぬラインヒルデが熟年になっており、その白髪にどきり。5歳の年の差はやはり大きい。イレーヌさんとトーアも似たようなものではあるのだがね。
色づかぬ果実を彼女に使ったことがあるトーア。今ではその記憶はなく2人は他人である。