パオラ・ロナーティの看取り
危篤の知らせを受けて噴水通りにあるパオラ・ロナーティの家を訪れた。彼女はこのアパートで一人暮らしをしている。
パオラの長子のファン・ホセは、今日即位したダイアン陛下の王配である。息子の出世を見届けてパオラの人生はきっと満ち足りたものだったに違いない。
パオラ・ロナーティは、初期国民アルフレッド・ロナーティの孫にあたる。アルフレッド・ロナーティは、初期国民モードリン・ウッズを妻とし3子を作った。その末子アレイスターがパオラの父である。
ウッズ家の子は、モードリン1人のみのため、モードリンのロナーティ家入りをもってウッズ家は断絶した。
パオラの母のジョゼットはバインドラー家の出身である。初期国民ネビル・バインドラーは、初期国民カトリーン・ディアスを妻とし、3子をもうけたが全て女だった。よって現在存続しているバインドラー姓はすべて、ネビルの弟コナンに連なっている。パオラの母ジョゼットは、三姉妹の末の妹だった。
カトリーン・ディアスといえば、勇者にもなった魔銃導師の母フルール・ディアスがなんといっても有名だ。ディアス家はカトリーンしか子がおらず、カトリーンのネビル家入りをもってディアス家は断絶した。
パオラの夫のジェルマンはすでに他界しているが、ブラウン家出身だった。ジェルマンの父ロナルドは、初期国民ケサーリ・ブラウンの孫であり、3代目PCハンナの夫ギュイの兄だった。
ジェルマンのロナーティ家入りと、ジェルマンの妹オーガスタのカーゾン家入りによって、ブラウン家は断絶した。
パオラ・ロナーティの家系図によって、ウッズ家ディアス家ブラウン家の断絶時期が明らかになった。
家系図に見入っているうちに日も暮れてきた。
さて、今では珍しい初期国民の孫を看取ろう。
パオラの長男ファン・ホセは王室ビリンガム姓を、長女ベアーテはバイゴッド姓を名乗っている。パオラの孫ラトランドは次期国王である。