ジュリアン・ビリンガムの看取り
242年18日。
王国に秋が訪れるこの日、神官トーアはジュリアン・ビリンガムを看取りに噴水通りへ向かう。
冬春にだけポッカポカ亭で売られているパカマカを手に持つジュリアン。
よほどパカマカが好きなのかもしれない。
あらかじめ買っておいたものか、もらったものだろう。
「エナのほほえみ」持ちの「まさに優等生」なジュリアン。
先日亡くなったローレル・ビリンガムの夫。
肌の色もそばかすも素朴な顔立ちも同じ。アッシュ髪も生涯国民も同じ。子供にエナ持ちがいることからエナ因子持ちも同じ。
斧持ちの平均的な国民のステータスに見える。
「まさに優等生」らしさといえば、国民としてはやや多い仕事ポイントだが、生涯農場にさらわれることはなかった。エナ属性のせいで交友関係が広くなっていて仕事ポイントが抑えられている?という推測もできるのだが、「負けず嫌い」「エナのほほえみ」持ちのジュリアンの息子ブラウンは、農場管理官ストレート採用で手堅く出世しているのでなんとも言い難い。
天賦の才や性格の影響はよくわからない。
亡き妻ローレルとは使用武器デモンタバールも同じだし、範囲攻撃のN+スキルだけ落ちてないところも同じ。
ジュリアンの方がステータスは高いぐらいなのに、ローレルは6回も近衛騎士選抜リーグに参戦(全部敗退)、ジュリアンは一度も参加なし。ここが2人の違うところだ。
ローレルの「斧で近衛騎士になりたい」というチャレンジを尊重し、穏やかに見守ったジュリアンの人柄を感じる。
子供は2人ともビリンガム姓を名乗っている。雰囲気もどこか両親に似ている。
ジュリアンの子孫たちのほほえみはきっと王国を暖かくしてくれるでしょう。
ブラウンはトーアの同級生。このあと農場代表にもなる非常に働き者のNPC。